あさりよしとお 「あさりよしとお短篇集 毒入り錠剤篇」

作品の向う側に何があったとしても商業作品である以上客はそんなものを気にする必要は無い
しかし その理想も現実も全て客である自分の手の中にある事は忘れないで欲しい

あさりよしとお短篇集 毒入り錠剤篇 (リュウコミックス)

あさりよしとお短篇集 毒入り錠剤篇 (リュウコミックス)

前半はゲーム・アニメ・TVへの批判をする「重箱の隅」、後半はいくつかの短編で構成されている単行本。
正直な話、僕はこの本が大変嫌いである。特に「重箱の隅」。たしかに言ってることは正しいのだろうけど、終始すっげぇ偉そうなのが気に障る。あるいはそう思わせるように描いているのかな。で、いろいろと批判しまくっている割には具体的な作品名は伏字だらけで、いつでも逃げられるようにしていそうなのが読んでいて嫌だった。ただ、それは描かれ方自体に対する嫌悪感であって、話自体には同意。ここ数年は年間100本以上のTVシリーズのアニメがあるが、現状でも変わっていないのだろうか。「重箱の隅」が書かれたのは1993〜1995年ということで、その頃の時代背景には疎かったのだが、これを読んだ後に下においた動画を見つけ、こういう批判が出るのも当然だな、とため息が出た。
それから、後半の複数の短編は普通につまらないと思った。「橋の下の超人」とか、無駄にページ浪費してる感じ。



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