石黒正数 「響子と父さん」

響子と父さん (リュウコミックス)

響子と父さん (リュウコミックス)

ネムルバカ」とセットで読みたい漫画。・・・まあその理由は伏せておくとして。漫画家の「響子」と、もう仕事はしていない「お父さん」の家族を描いた漫画。最初はちょっと暗い雰囲気なのかな、と思いましたけど、やっぱりすっとぼけた部分がぽつぽつ出てきて、作者のいつもの雰囲気。第1話のモノローグで設定を一気に書いてしまう漫画というのが結構ありますが、これは読んでいて「あ、これってちょっと前に出てきた人・・・?」「この名前さっき見た気がする」といったような、気づく楽しさがあっていいなー。
それでも町は廻っている」でも発揮されているけど、この作者は伏線をさりげなーく張っておくのがとてもうまい。伏線というか、後付けでなくしっかりと設定を作っているんだな、とわかる。