植芝理一 「ディスコミュニケーション」 1巻

忘れ物を取りに教室に戻った私は――
――外を眺める松笛くんのうしろ姿を見て 突然松笛くんを好きになってしまったのだった
それは本当に突然だった
だからどうして私が松笛くんを好きになったのか 私自身にもわからない




泣きたいくらいに うれしくて かなしくて なつかしいような
この不思議な気持ちはなんだろう
この気持ちが――
――いつまでも続いてほしい――
いつまでも いつまでも――

ディスコミュニケーション(1) (アフタヌーンKC)

ディスコミュニケーション(1) (アフタヌーンKC)

普通の女子高生・戸川がある日、クラスで浮いていた存在であった松笛を急に好きになってしまい・・・と始まる恋愛漫画。と言ってもあらゆるところがへんてこ。
松笛のおかしさがやっぱり目立つが、戸川も相当に度胸がある。曼荼羅かなにかの置物や呪術的な背景の書き込みが尋常ではなく、この漫画の大きな特徴だけど、根底にあるのはわかりやすい純愛。以前僕の家に来た女子がずっとこの漫画を読んでいて絶賛していたので、結構女の人も楽しめるのかもしれない。ちょっと変な性癖(?)で敬遠される可能性は結構ありますが。
ていうか戸川先生、おとなしい顔して中学で初体験です。


1ページ全体や見開きいっぱいに書かれる緻密な絵による演出は圧倒される。「2001年宇宙の旅」のスターゲートのような感覚をイメージして読んでいます。